トピックス

歯周病専門医中山吉成先生メッセージ

トピックス | 2017年11月21日

歯科衛生士の本来の役割

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平均的な日本の歯科医院は、診療補助としての役割を歯科衛生士に与えてきた傾向があります。最近では山形県酒田市で開業する熊谷崇先生たちの活動の成果から、日本でもようやく予防処置が歯科衛生士の主たる仕事になってきました。

しかし以前から欧米では、予防を重要視した歯科診療が本来の医療の在り方でした。そのため歯科衛生士には、歯科医師と共に臨床を行うことが、社会的役割として与えられています。当然その責任と義務も重く、それに応じた教育と免許制度の下に歯科衛生士は存在します。歯科大学と歯科衛生士学校の教育も、そういった歯科衛生士の社会的責任と価値に相応する内容になっています。アメリカでも歯科衛生士業務は、歯科助手の役割と一部同じところがあります。しかし日本の歯科衛生士との大きな違いは、アメリカの歯科衛生士は歯科の治療行為が歯科医の監督の下で出来る点です。アメリカ社会では州により多少歯科衛生士の医療行為の定義が異なりますが、歯科衛生士の存在がなければ歯科医療を円滑に行うことは困難です。人口密度、歯科医院の分布状況にもよりますが、開業後、徐々に患者数が増えれば診療所の設備とスタッフ数も増えていきます。このように流行ってくる歯科医院になればなるほど、診療の質的管理が益々重要になり、歯科衛生士の役割の重要性も責任も増していくのが、アメリカの歯科医院の傾向です。

歯科衛生士のキャリアアップが医院経営を支える

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若い時期に歯科衛生士となり社会デビューして、結婚し家庭を持ち勤務する歯科衛生士もいれば、子育てが終わって職場復帰する歯科衛生士も沢山います。この点が平均的な日本の歯科衛生士と大きく違う点ではないでしょうか。私が訪問する日本の歯科医院は、比較的多くの歯科衛生士が在籍する医院が多く、経営的にも順調な様子です。私は経営の専門家ではありませんが、感覚的に歯科衛生士の長期雇用が上手くいっている医院は、経営も上手くいっている傾向を感じています。こういった傾向がアメリカでは更に顕著で、60歳過ぎても歯科衛生士として最前線で活躍している方が沢山いて、その社会的貢献度は大きく、患者さん達からも尊敬されています。その結果、そういった歯科衛生士を雇用している歯科医院は、地域社会から評価され、経営的にも順調な医院ばかりです。Communication Gearにエントリーしている歯科医院が、キャリアアップする歯科衛生士の基盤となってくれることを期待しています。また復職を希望する歯科衛生士も、Communication Gearで紹介されている歯科医院は医院理念や概要が明確なので、ぜひ活用されてはと思います。

歯科衛生士育成が歯科医療の向上に繋がる

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歯科医師にも多少の個人差、臨床の考え方に違いはありますが、歯科衛生士を大切にしない歯科医院は余り流行りません。このことはアメリカでも日本でも当てはまることです。歯科衛生士が長く在籍しないということは、患者さんも長期的に通院しない可能性が高くなります。その結果、経営は苦しくなり、患者さん、歯科衛生士も含めた他のスタッフも、その医院に長く通院しない、長く勤務しないという悪循環が発生します。日本の健康保険制度の疾病に偏った点数配分により、日本の歯科医療現場では、理想的な予防主体の診療を患者さんに十分に提供できないことに苦しんでいます。しかし、そうした現状に立ち向かい、問題解決に正面から対峙している予防を主体とする歯科医院も増えてきています。そのような歯科医院を探して就職すれば、歯科衛生士として生涯本来の職務を遂行することが可能になってきています。

歯科衛生士を育てる力と環境のある医院が増えることなくして、日本の歯科医療の質は向上しないと思います。そういった視点からも、Communication Gearにエントリーしている医院には大きな期待をしています。また、歯周病専門医としてCommunication Gearにエントリーしている歯科衛生士にエールをおくります。

中山吉成先生 プロフィール

(診療所)ワシントン州フェデラルウェー市
c/o Makoto Sugiuchi, DDS
33720 9th Avenue South, Suite #1
Federal Way, WA 98003
USA

TEL: 253-874-2156
FAX: 253-874-2175
nakayama@nventure.com

略 歴
昭和50年 3月 九州歯科大学卒業
昭和50年 4月 福岡県大牟田市、中山歯科医院勤務
昭和51年 1月 タフツ大学(ボストン市)歯周病学講座大学院入学
昭和52年11月 同上 卒業、歯周病専門医資格取得
昭和52年12月 ボストン大学歯周病学講座勤務
昭和53年 4月 アメリカ歯科医師会国家試験合格(National Board Dental Examinations, Part I & II)
昭和53年 9月 帰国、中山歯科医院勤務
九州にてペリオセミナー開催
昭和54年 6月 ワシントン州開業一次試験合格(State Board Dental Examinations)
昭和55年 6月 ワシントン州移住
ワシントン州開業二次試験合格、免許取得

昭和55年10月 フェデラルウェー市にて歯周病専門医として開業
平成18年 9月 診療所移転
平成20年 8月 診療所移転
日本人歯科医師、杉内誠先生の診療所で歯周病専門でパート勤務
2006年より『実践歯周病セミナー』、2010年より『歯周外科およびインプラントオペ実践セミナー』を開催。また海外研修をはじめとしたセミナーで、多くの歯科医師、歯科衛生士を指導している。

歯科衛生士のための患者心理学

トピックス | 2017年11月15日

歯科衛生士を一生続けられる仕事にするために

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予防歯科では患者さんは痛みがなく緊急性がないので、幅広い知識を持ち、快適に施術をする技術はもちろんのこと、高いコミュニケーション力が求められます。
それは患者さんに信頼いただく。患者さんの歯についての価値観や、行動に変化をつくる。後輩の育成。歯科医師や他のスタッフとパートナーシップの関係をつくる。医院全体をマネジメントする。など多岐にわたります。
私自身もメンテナンスシステムの構築。リコール率アップ。新人育成などに取り組んできました。現在はその経験をもとに歯科以外にも医科、介護、サービス業、管理職、営業職などの方へ研修を行っています。
このように歯科衛生士の仕事はあらゆる業界に通じる奥の深いやりがいのある仕事ですが、20代の頃「歯科衛生士は、一生続けられる仕事だろうか?」と不安に思ったこともありました。
歯科衛生士が活躍し続けられる歯科医院が増え、技術力と人間力を兼ね備えた歯科衛生士が増えること。そのことで患者さんの人生がより輝くことを心より祈念しています。

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profile

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Clear Communication 代表
歯科衛生士、コーチ
一般社団法人マナー教育推進協会 副会長
HIROKO ROSE株式会社 トップマナー・コミュニケーション講師
コミュニケーショントレーニングネットワーク講師、ビジネスマナー講師
川口市立看護専門学校 非常勤講師

札幌出身、小学校より東京在住。
大学で社会学を学んだ後、歯科衛生士学校へ進学。
(財)ライオン歯科衛生研究所にて勤務後、都内開業医にて主任歯科衛生士として勤務。
コミュニケーションに関する分野の勉強を始め、1000人以上の患者さんを継続的に担当。
現在は、全国で行われているコミュニケーショントレーニングネットワーク(CTN)において認定講師をつとめる。
また、マナーコンサルタントの西出ひろ子氏よりマナー講師としてのトレーニングを受け、現在は、エグゼクティブマナーコミュニケーション講師として、コーチング・コミュニケーションセンスを交え、相手(顧客にとどまらず全ての人)を尊重する人財を育成。
単に「やり方」を伝えるのではなく、相手の立場に立ったマナーを実践する研修を実施。
医療現場では、クリニック開業前セミナー・ミーティングの運営、経営者、コーチングを提供。
スタッフの働き甲斐の向上、定着率の向上。増患に繋がっている。
また一般企業・行政・商工会議所等においては、医療現場におけるホスピタリティ、責任感の重要性をアレンジし、相手の方の心に伝わるビジネスマナー・接客・コーチング研修を実施。
クライアントの現状に応じ、オリジナルの研修を提案し、オーダーメイドの研修を提供。
クリアコミュニケーションHPにて動画をご覧いただけます

経歴

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武蔵大学人文学部社会学科 卒業
東京医科歯科大学附属歯科衛生士専門学校(現、東京医科歯科大学口腔保健学科)卒業
NLPマスタープラクティショナーコース修了
CTN(コミュニケーショントレーニングネットワーク)コーチング講座修了 講師として活動
ウイズ・リミテッド(現 HIROKO ROSE株式会社) ビジネスマナー講師養成講座修了
トップマナー・コミュニケーション講師として活動
Clear Communication 代表  一般社団法人マナー教育推進協会副会長

研修

主な活動実績
<内容>ビジネスマナー新入社員研修・フォローアップ研修・接客セミナー・コミュニケーションセミナー 等
一部上場企業
(メルセデスベンツ運営レストラン&カフェ、キヤノン、オリンパス、旭化成、アクセンチュア、中外製薬、レノボジャパンなど)
東京都特別区職員、早稲田大学大学院法務研究科、各地商工会議所(北上、高崎、八王子、小浜)、公立小学校PTA、異業種交流会六交会、企業家支援団体、静岡ニュービジネス協議会・コミュニケーション研究会子育て支援サークル、専門図書館協議会、名古屋モード学園、名古屋ビューティーアカデミー、S.C.L.(静岡コーチングラボラトリー)、など

<内容>医療・介護関連 : 開業前研修・内覧会運営・コミュニケーション研修・接遇研修・院長や幹部のコーチング・ミーティング運営、各地歯科クリニックの他、北海道立子ども総合医療・療育センター・名古屋記念病院・宗近病院・一関病院など総合病院、精神科、耳鼻咽喉科、産婦人科、総合病院研修、歯科大学同窓会講演会、医療従事者向け集合研修、東京都歯科衛生士会、神奈川県保健福祉局保健医療部健康増進課、NPO法人がんサポートかごしま、がん相談センター高知、千葉県柏市主催介護予防事業者研修・福祉施設傾聴ボランティアスタッフへのコミュニケーション研修

コーチング・ファシリテーション

組織内ミーティングのファシリテーション
組織の現状に合わせた研修の提供
医院・企業において、設立前から設立後における経営者のコーチング

セミナー・ワークショップ・講演

  • ビジネスマナー・コミュニケーション・接客セミナー・クレーム対応・部下育成など
  • リーダーのための組織・人を育てるコミュニケーション講座(全6回)
  • 患者さんの思いを引き出し、治療効果をあげるコミュニケーション講座(全4回)

他、参加者依頼主に合わせたワークショップ、講演を実施。

主な執筆・インタビュー記事

執筆

  • 「心地よいコミュニケーションのために」(社)静岡ニュービジネス協議会コミュニケーション研究会編(共著)
  • 2008年9月「患者さんに選ばれる歯科医院 心をつなぐコミュニケーション」 出版
  • 2009年「デンタルダイヤモンド」1月~12月連載 「歯科医院コミュニケーション向上プロジェクト」
  • 2010年11月2日付、日本歯科新聞に岸英光との対談記事 「コーチングの本質とスキルを知る」
  • 2011年「アポロニア21」3月号インタビュー記事 「評価ではなく現実を見据える事業承継を成功させるコーチング発想」
  • 2011年「達人ナース」7月号 「受け入れてくれない患者」のこころを開くアプローチ、拒否・否定・反発のマネジメント
  • 2011年「看護人材教育」12月号  特集:コミュニケーション・常識力アップ教育で人間力を育てる
    『学生が自ら気づき行動につなげる授業の進め方』
  • 2012年 雑誌『歯科衛生士』 4月~9月連載 『臨床で役立つマナーをロールプレイングで身につける”マナー美人講座”』
  • 2012年「ニチイのハンドブックシリーズ4 ~介護者のためのコミュニケーション~」 株式会社ニチイ学館 1.2.3.5章
  • 2013年 専門図書館協議会機関誌No.258 特集:図書館界以外の方に訊くⅡ-ホスピタリティ
    利用者のニーズを越え、圧倒的な結果が生まれる図書館づくり
    ~ビジネスマナーと、利用者の思いや発想を引き出すコミュニケーション~

大学・専門学校講師

川口市立看護専門学校(2008年度~)
(講義内容)
人間関係論 学生個人の話を聴き、コーチング(学生生活の支援)も含む

東京医科歯科大学口腔保健学科非常勤講師(2007~2010年度)
(講義内容)
本学3・4年を東京医科歯科大学付属歯科病院口腔ケア外来での臨床実習を指導

日本医歯薬専門学校歯科衛生士科非常勤講師(2008年度)
(講義内容)
歯科保健指導